新関門トンネル断層掘削時の調査および地山強度試験
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概要
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山陽新幹線関門トンネルの調査坑施工前に行なった水平長孔ボーリングによって約20mの断層破砕帯が確認されたため, 施工管理および本坑掘削のための資料を得る目的で調査坑断層掘削時に種々の調査, 測定, 試験を行なった。断層破砕帯の施工法としてケーシングチューブ工法とメッセル工法の併用工法が採用され, 湧水個所では地盤注入を行なったのち側壁導坑先進により掘削された。断層部の掘削時に行なった調査試験項目はX線分析, 粒度試験, 一軸圧縮試験, 直接セン断試験, 平板載荷試験, 切羽のふくれだし, 反発硬度, 縦波速度などであり, このほかにケーシングパイプにワイヤーストレンゲージを張り付けて設置し, それによって掘削時のヒズミ測定を行ない変位量, 変形量を求めたが, この方法は掘削時の地山の挙動を推定する上で有力な方法ということができる。また, トンネル上方に位置するケーシングパイプの外側に排水孔を設けて水圧の低減と, 流量および温度観測により地山の急激な変化を予知するモニターとの役割をもたせる試みを行なった。
- 1975-03-15
著者
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