ダニ媒介性疾患発生地域住民の過去の保存血清を対象とした対象としたヒトバベシア症の疫学調査
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概要
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わが国におけるビトバベシア症の実態を把捉するため, 1985年にダニ媒介性疾患発生地で集められたヒト血清1,335検体検体を対象として血清疫学調査を行った.抗原性の異なる3タイプのBabesia microti様原虫(穂別型,神戸型rおよび米国型)を抗原とした間接蛍光抗体法により18検体(1.3%)が抗体陽性(抗体価1 : 100 〜1:6,400)と判定された.このうち17検体はウエスタンブロット法によっても陽性と確認された.穂別型および神戸型の各々に対して14検体および3検体が陽性であった.これらの陽性者以外に,米国型に対して間接蛍光抗体価1:100を示すものが4検体あったが,それらは穂別形および神戸型に対しても交差反応を示すこと,および,米国型の原虫はわが国でまだ見つかっていないことから,おそらく擬陽性であろうと推察された.本研究により,ビトのバベシア症は国内初症例が確認されるより十年以上も前からわが国に存在しており,穂別型原虫による感染が主であったことが判明した.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-03-25
著者
-
岡部 信彦
国立感染症研究所感染症情報センター
-
神山 恒夫
国立感染症研究所獣医科学部
-
神山 恒夫
国立感染症研究所 人獣共通感染症室
-
神山 恒夫
国立感染症研究所感染症情報センター獣医科
-
新井 智
国立感染症研究所感染症情報センター
-
辻 正義
酪農学園大学獣医学部
-
海保 郁男
千葉県衛生研究所
-
村山 晴香
酪農学園大学獣医学部
-
座本 綾
酪農学同大学獣医学部
-
魏 強
千葉県衛生研究所
-
石原 智明
国立感染症研究所感染症情報センター
-
海保 郁男
千葉県衛生研究所ウイルス研究室
-
魏 強
酪農学園大学獣医学部
-
新井 智
感染症研
-
座本 綾
酪農学園大学獣医学部
-
座本 綾
酪農学園大学獣医学専攻博士課程
-
辻 正義
酪農学園大学
-
石原 智明
酪農学園大学獣医学部
-
石原 智明
酪農学園大学
-
井上 智
国立感染症研究所
-
Ishihara C
Rakuno Gakuen Univ. Ebetsu
-
Ishihara Chiaki
School Of Veterinary Medicine Rakuno Gakuen University
-
Ishihara Chiaki
School Of Veterinary Medicine Rakuno-gakuen University
-
Ishihara Chiaki
Akishima Laboratory Mitsui Engineering & Shipbuilding Co. Ltd.
-
Chiaki Ishihara
School Of Veterinary Medicine Rakuno Gakuen University
-
Tsuji M
Rakuno‐gakuen Univ. Ebetsu Jpn
-
岡部 信彦
国立感染症研 感染症情報セ
-
Wei Qiang
School Of Veterinary Medicine Rakuno Gakuen University
-
Qiang Wei
酪農学園大学獣医学専攻博士課程
-
Zamoto Niikura
School Of Veterinary Medicine Rakuno Gakuen University
-
Zamoto-niikura Aya
School Of Veterinary Medicine Rakuno Gakuen University
-
新井 智
国立感染症研究所
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