ウリカワの優占化と除草剤による防除
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概要
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(1)長野県下の伊郡地方で,最近ウリカワが著しくふえた。これは,除草剤による本田初期重点の防除法が普及して一年生雑草が減り,ウリカワの繁殖に好都合になったためと考えられる。その増加は早植栽培,稚苗栽培で著しく,現行の除草法を2〜3年繰り返すと,生育中期には圃場がウリカワで覆われる状態となる。(2)ウリカワに対する除草剤の選定試験の結果・クロメトキシニル粒剤,ACNの混合粒剤,シメトリンとその混合粒剤,MCPとその混合粒剤,シメトリンとMCPを含む混合粒剤,ベンダゾンとその混合粒剤,シメトリン・MCPB・ベンダゾン粒剤などが有効であった。また,除草剤によって,作用発現の遅速,処理適期,残効期間にかなりの差がみられた。(3)どの除草剤の場合も一定期間後にウリカワの再生が認められた。再生は除草剤の残効期間が切れてしぱらくして始まるものと思われる。同じ除草剤では,処理時期が相対的に早い早植栽培や本因の初・中期に稲の生育量の小さい稚苗栽培で再生量が多かった。(4)ウリカワの生育終期,稲の生育量などから推して,当地方では7月下旬以降の再生はきわめて少ないものと思われる。したがって,6月末ころに最終防除を行なうような組合わせ処理をすれば,ウリカワは減少するものと思われる。
- 1975-02-15
著者
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