ヘリコプターによる直播稲の生育と収量 : 第 2 報2, 3の収量構成要素と収量変異
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概要
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1 本報は昭和38年飯田市松尾地区で行なったヘリコプターによる直播栽培について, 収量を調査し, その変動に関与する要因について検討したものである。2 収量調査は事業実施14.5haのうち, 土壌条件のことなる5圃場について50a当り50点の割合の坪刈によったが, 5圃場の平均収量は46.5kg/aで, 41〜51kg/aの差が見られ, 圃場内の変異も大きかった。3 収量の場所による変異は主に施肥むらによると考えられ, 基肥の施用時期, 施用法と耕起, 均平作業などの改善が必要と考えられた。4 穂数は収量と密接な関係にあり, 収量の低い部分は穂数も極端に少なかった。収量は穂数の増加に伴なって向上するが, m^2当450本位を境として, それ以上では漸減した。5 株数は穂数増の要因と考えられるが散播直播程度に多い段階では, 穂数増への影響は少ない, しかし50株/m^2以下になると圃場の不均斉などと重なって収量を不安定とする。6 穂重は生育全期を通ずる過繁茂により低下すると考えられるので, 少ない株数(播種量)から出発して分けつにより徐々に穂数を確保する移植型の栽培法か, 株数が多い場合には初期, 中期の分けつを抑制して無効分けつを少なくする栽培法をとる必要があろうと推測された。
- 日本作物学会の論文
- 1965-03-15
著者
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