熊本県黒石原台地の草本植生
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概要
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熊本県黒石原台地に位置する九州農業試験場構内全域の草本性植物について,1971年〜'73年にわたり,その種類,発生消長および所在地を調査し,次の結果を得た。1)出現車種数は57科285種で,この中には20科58種の帰化構物が含まれていた。車種数の最も多い科はイネ科で59種,ついでキク科46種,マメ科21種であった。2)車種の年生では,多年生草種の割合が高く,全出現草種の約6割を占めた。3)草種の所在地としては,陽地に生育するものの種類が陰地に生育する種類より著しく多かった。4)主な草種の発生消長を,年間を通じて認められるもの,春から秋にかけて認められるもの,秋から翌年の夏にかけて認められるものの3つの灘に分けて図示(第1図)した。5)各地目とその箇所を主な生育地とする草種の生活型との聞には密接な関係がみられ,耕地は種子の散布に特定の装置を有さない一(越)年生草種,放牧地や交通量の多い場所は丈夫な地下器官を有する多年生草種,樹林地周縁はつる性草種,樹林地内は風散布または動物付着型の散布装置を有する多年生草種で代表された。
- 日本雑草学会の論文
- 1975-02-15
著者
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