モルモット空腸平滑筋の一酸化炭素による弛緩の機序
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概要
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モルモット空腸平滑筋の一酸化炭素(CO)による弛緩について検討した.CO(10%)は40mM KClによる収縮を抑制した.この効果は可溶性グアニル酸シクラーゼ抑制剤であるODQ(1μM)により抑制された.KClの累積投与により収縮張力と細胞内Ca量([Ca]_i)は段階的に増加した.CO存在下では収縮張力は抑制されたが,[Ca]_iの増加はわずかな抑制作用しか受けなかった.その結果,KClの累積投与により得られた[Ca]_i-張力関係はCO存在下では下方に移動した.パッチクランプ法を用いた実験の結果,COは電位を-60mVから0mVまで変化させたときのピークBa電流(Iba)にはほとんど影響しなかった.このような成績から,COはL型Caチャンネルには作用せずに,サイクリックGMP依存性機構により収縮機構のCa感受性を抑制することによりモルモット空腸平滑筋の収縮を抑制するものと考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-04-25
著者
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KWON Seongchun
Department of Physiology, College of Medicine, Kwandong University
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Kwon S
Department Of Physiology College Of Medicine Kwandong University
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Kwon Seongchun
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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Ahn Ducksun
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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Yeon Dongsoo
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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Nam Taicksang
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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CHUNG SeungSoo
Department of Physiology, College of Medicine, Yonsei University
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Chung Seungsoo
Department Of Physiology College Of Medicine Yonsei University
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Kwon Seonchun
Department of Physiology, College of Medicine, Yonsei University
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