ウシ胎子第一胃上皮におけるモノクローン抗体K8.13とK8.12によって検出されるサイトケラチンの分布
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概要
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胎子期のウシ第一胃上皮中において時間的空間的に限局したサイトケラチンタンパクがモノクローン抗体K8.12とK8.13によって検出された. 第一胃上皮からの抽出物のSDS-PAGE後のウエスタンブロッティングにより, K8.13抗体は60.8kDおよび63.0kDのタンパクと反応することが確認され, K8.12抗体は48.0kDおよび54.0kDのタンパクを認識していることが確認された. 両抗体の免疫組織化学的反応性は胎子期を通して上皮細胞のみに検出された. K8.13抗体によって検出されるサイトケラチンタンパクは, 頂尾長7cmの胎子で上皮層の基底側に確認されたが, K8.12抗体では確認されなかった. K8.13抗体はまた発生後期の胎子において基底層の円柱上皮に強く検出された. これらの結果は, K8.13抗体によって検出されるサイトケラチンタンパクが発生中の第一胃上皮において上皮基底層細胞の分化と維持に関係している可能性を示唆していた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1999-03-25
著者
-
尼崎 肇
日獣大
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尼崎 肇
日本獣医生命科学大学獣医解剖学教室
-
尼崎 肇
日本獣医畜産大学獣医解剖学教室
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尼崎 肇
日本獣医畜産大
-
尼崎 肇
麻布大学 解剖第一
-
Amasaki H
Department Of Veterinary Anatomy Nippon Veterinary And Animal Science University
-
Amasaki Hajime
Department Of Veterinary Anatomy Nippon Veterinary And Animal Science University
-
鷹栖 雅峰
日本獣医畜産大学獣医解剖学教室
-
馬渡 隆彦
日本獣医畜産大学獣医解剖学教室
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