ニホンカモシカから分離したコクシジウムの4新種
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概要
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1982年12月から1984年3月までに本学解剖学研究室に搬入されたニホンカモシカ214頭について糞便検査を実施した.その結果4種類のオーシストを分離し,これらを既知オーシストと比較同定したところ新種であったのでE. capricornis, E. nihonis, E. naganoensis, およびE. kamoshikaと命名した.E. capricornisは大きさ48.02±0.53×33.93±0.35μm,濃褐色で卵円形,外層は粗〓で濃褐色,中層淡黄色,内層は紫色であった.Micropylar cap.外部残体, Stieda bodyは欠けていたが, micropyle, polar granuleおよび内部残体は有しており胞子形成期間は6日であった.E. nihonisは大きさ29.73±0.45×21.01±0.29μm,淡褐色で楕円形,外層は粗〓であり褐色,内層は黒色であった.Micropyleおよび内部残体は認められたがその他は欠けていた.なお,胞子形成期間は3日であった.E. naganoensisは大きさ20.04±0.05×15.77±0.04μm,淡褐色で卵円形,壁は平滑で外層は淡黄色,内層は紫色であった.Micropyle,内部残体お上び小さなStieda bodyを有し,胞子形成期間は3日であった.E. kamoshikaは大きさ30.07±4.74×14.58±2.03μm,無色で長楕円形,左右が不対称であった.壁は平滑で外層は淡黄色,内層は紫色で,micropyle,内部残体および小さなStieda bodyを有し,胞子形成期間は6日であった.
- 1989-02-15
著者
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