泌乳ラットにおけるインスリン分泌の低下
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
雌ラットの血漿インスリン濃度は,妊娠の経過に伴って上昇したが,分娩2日前に急激に低下し,泌乳期間中は有意に低下して処女ラットの20-30%であった. 泌乳期間終了後3日には再び処女ラットの値に戻った. インスリン濃度の低下は末梢血のみならず門脈血においても認められ,乳仔数が増加すると用量反応的に低下し,泌乳中断により処女ラット値に戻った. グルコース投与後には処女ラットと等しいインスリン分泌量がみられることから,泌乳ラットではインスリン分泌が抑制されていると考えられた. さらに,乳管切断ラットでは,吸乳刺激が加えられてもインスリン濃度の低下はみられず,乳仔数増加により末梢血糖は用量反応的に低下することから,泌乳ラットにおけるインスリンの分泌低下には乳生産に伴う末梢血糖の低下が関与していると推察された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1988-02-15
著者
関連論文
- 絶食に伴うラット膵アミラ-ゼ活性の低下
- 持続性繁殖抑制剤ヘキセストロールジカプリレートの1回注射による成熟雄ラットの性腺系抑制効果とその回復
- Congenital Abnormalities of the Male Genital Organs in the Newly Established TW Rat Strain
- 泌乳ラットにおけるインスリン分泌の低下
- 泌乳ラットにおける血漿インスリン濃度の低下
- 絶食に伴うラット膵アミラーゼ活性の低下