5-ヒドロキシトリプタミン抱合UDP-グルクロニルトランスフェラーゼの活性測定法の改良とラット肝臓ミクロゾーム中での特徴的な性質
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概要
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生体アミンである5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)は, 一部がグルクロン酸抱合体として尿中ヘ排泄されるが, この反応を触媒するUDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(GT)に関する知見は少ない. 今回, 0.6N-NH_4OH飽和n-アミルアルコールによる未抱合5-HTの抽出除去と抱合5-HTの発色定量とからなる簡便で再現性の良い5-HT抱合GT活性測定法を開発し, この測定法を用いてラット肝ミクロゾーム中での本酵素の性質を調べた. 5-HTに対して酵素活性はミカリス-メンテン式(M-M式)に従い, K_<5-HT>は0.1 mMであった. UDP-グルクロン酸(UDPGA)に対してはM-M式に従わず, K_<UDPGA>は0.6と5mMであった. Mg^<2+>添加により活性値が増大した. Mg^<2+>に対して活性はM-M式に従わず, K_<Mg>^<2+>は1.1と10mMであった. Mg^<2+>による5-HT抱合GTの活性化に関して, (1)K_<5-HT>はMg^<2+>を添加しても変わらないが, V_<max>は増加した, (2)低濃度Mg^<2+>では, Mg^<2+>添加濃度増大に伴い, K_<UDPGA>は減少し, V_<max>は増加した, (3)高濃度Mg^<2+>では, V_<max>の増加は続くがK_<UDPGA>の減少はなかった. 以上の結果より, Mg^<2+>は低濃度では酵素との親和性が高いUDPGA-Mg^<2+>複合体をまず形成し, K_<UDPGA>の減少とV_<max>の増加をもたらし, 高濃度では直接酵素と結合してV_<max>の一層の増加をもたらすものと考えた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1992-02-15
著者
-
湯浅 亮
酪農学園大学獣医生化学教室
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湯浅 亮
酪農学園大学獣医学科獣医生化学教室
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阿部 則夫
十和田家畜保健衛生所
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阿部 則夫
酪農学園大学獣医学研究科
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湯浅 亮
酪農学園大・獣医生化学
-
阿部 絵里
酪農学園大学獣医生化学教室
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阿部 絵里
酪農学園大学獣医生化学教室:(現)国立予防衛生研究所獣疫部
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