犬の飼い主に対する優位性攻撃行動20例の特徴と治療結果(短報)
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概要
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タフツ大学動物病院行動治療科に来院し, 飼い主に対する優位性攻撃行動と診断された20症例について犬種, 性, 年齢および攻撃行動の程度を検討した. また飼い主が患犬と対決しない行動変容法を用いて8週間治療し, その効果について飼い主に判定を依頼した. 20症例は18例の純血種と2例の雑種であった. 13例が雄大で月例の平均は32.1±22.64(7〜84)であった. 攻撃行動の程度と犬種, 性, 年齢の間には関連性は見られなかった. 8週間の治療により, 14頭(70%)の犬で何らかの改善を認めた. 残り6頭では攻撃行動に変化が見られないかまたは悪化し, うち2頭は譲渡, 1頭は安楽死の転帰をとった. これらの結果は使用した行動変容法が優位性攻撃行動治療に有効であることを示すものであった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1997-05-25
著者
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内田 佳子
酪農学園大学大学院獣医学研究科
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内田 佳子
Department of Surgery, Tufts University School of Veterinary Medicine
-
Dodman Nicholas
Department of Surgery, Tufts University School of Veterinary Medicine
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DeNapoli Jean
Department of Surgery, Tufts University School of Veterinary Medicine
-
Aronson Linda
Department of Surgery, Tufts University School of Veterinary Medicine
-
Denapoli Jean
Department Of Surgery Tufts University School Of Veterinary Medicine
-
Aronson Linda
Department Of Surgery Tufts University School Of Veterinary Medicine
-
Dodman Nicholas
Department Of Surgery Tufts University School Of Veterinary Medicine
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