軟弱地盤上杭基礎実在建物の地震時挙動とその解析

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概要

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地震時における建物の挙動は, 地盤の震動に左右されると同時に, その支持条件に影響される。したがって, 地震時の建物の挙動を把握するためには, 地盤の動きといわゆる相互作用の効果を知らなければならない。このため表層の地盤の特性が明りょうに現れる軟弱地盤上の杭支持建物について, 構造物と周囲地盤における自然地盤の観測を行った結果, 1)建物基礎への入力加速度は自由地表面に比べて, 0.5〜0.6倍に低下する, 2)地盤の卓越振動数付近では, 建物1階は地表と同じ動きをし, 高振動数領域では, 建物-杭系は地盤の動きに追随しない, などの特性を定性的に把握した。また, 地震測定に先立って行われた種々の地盤調査に基づく定数を用いて, 三次元FEM(杭および杭近傍地盤)と集中質点系(建物および周囲地盤)を結合したモデルによりシミュレーション解析を行い, 実測値との良好な対応が得られたことを示した。
1981-09-15

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