地すべり地に応用した導電体挿入工法
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概要
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地すべりは国土の病気といわれ, 毎年我国の資源・施設・財産を蝕んでいる。地すべりを抑止あるいは抑制するには膨大な工費を必要とし, 全国各地に分布する地すべりにまんべんなく適切な治療と看護を施すことは困難である。そこで効果の高い工費の安い工法の開発が望まれる。従来の地すべり対策工法は, すべろうとする力を減じるか, またはすべろうとする力に力で対向しようとする, いわゆる力学的安定理論に立脚したものであると思われる。筆者らは, オーストリアのVederによって提案されている地すべりの「電気化学的安定化工法」に注目し, その効果を模型実験ならびに本邦の第三紀地すべりへの適用によって実証している。またVederの考え方を発展させ, 二層間に存在する自然電位を解消することにより, 土の含水比, pH, 交換性イオン等に変化が生じることを, 現地測定によって示している。施工例として, 2か所の地すべり地での事前調査結果, 導電体材質, 導電体配置, 導電体挿入方法を示し, またその効果について言及している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1981-03-15
著者
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