軟弱粘土地盤泥水掘削の安定について
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概要
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ベントナイト泥水によるトレンチ掘削時の壁面安定機構は非粘性土地盤の場合, 種々の要因について考察され明らかにされているが, 粘性土地盤の場合, 時として壁面がはらみ出す事例がありながら, 壁面安定機構は不明確であり, この工法の成否を判定する方法は明らかになっていない。この報文では, 埋立て部軟弱粘土地盤で泥水によるトレンチ掘削の試験を行った際, 同一敷地内(盛土厚2〜9 m)で盛土下の沖積粘土層(自然含水比55〜80%, 液性限界80〜100%, 塑性限界30%前後, 一軸圧縮強度2〜4 t/m^2)の壁面が安定した場合(盛土厚2 m), 安定しなかった場合(盛土厚9 m), その中間的な場合(盛土厚4 m)を経験したので, その壁面変形と破壊に至る挙動ならびに, その差異について考察している。その結果, 盛土厚と盛土時期の相異による粘土層の圧密進行状態の相異が壁面安定を判断する主要因であることを示し, 壁面安定の成否は掘削前における粘土層の圧密状態と関係が深く, 粘土層の静止土圧と泥水圧の大小関係を調べることにより, その成否を知ることができることを考察している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-09-15
著者
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植下 協
Department of Civil Engineering, Chubu University
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松永 一成
大阪市 下水道局
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植下 協
Department Of Civil Engineering Chubu University
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