新青山トンネルに於ける岩盤の性状と施工実績について
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概要
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岩盤の掘削作業能率を推定するための適切な試験法, 調査法を見出すことを目的として, 施工中の新青山トンネルの岩盤に対し各種の方法を適用して調査を行ない, その結果と作業能率との相関性について検討した。同トンネル工事においては, 片側壁導坑を先進させ, 水抜き, 地層確認のうえ破砕帯などの岩盤の不良箇所では両側壁導坑とする片側壁導坑先進全断面掘削工法が採用されている。現地は中央構造線北側の領家変成帯中央部に位置しており, 調査地付近の岩石は一般に比較的安定した縞状花コウ片麻岩を主体とする硬い岩質であるが, 断層が数本走っていて破砕帯が数mも, 粘土化している部分がある。現地における調査事項として岩盤状態の観察, 地山の弾性波速度およびシュミットハンマー反発度の測定を行ない, 室内において点載荷引張り強度指数, 衝撃破砕係数, 比重, 空ゲキ率, 一軸圧縮強さ, 弾性波速度などを求めまた粘土鉱物の種類を調べた。これらに対し, 導坑掘進速度, ダイナマイト使用量, 全断面掘進速度など施工能率の調査を行ない, 相互に対比させた結果ある程度の相関性が認められた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-12-15
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