風化花コウ岩の破断面観察に基づく風化形式の判定およびその表示方法
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概要
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花コウ岩が風化・変質してマサ土に至る過程において, 風化現象がどのように行なわれるか, また風化の量的な表示をどうするかについて研究した。比エイ山(京都府), 六甲山(兵庫県)から採取した6種類の風化花コウ岩を試料とし, まずはじめに単位体積重量, 吸水率, 反発係数を求め, 風化の程度を量的に表示した。つぎに引張り試験を行ない, 風化度と引張り強さ, 破壊形態について検討しつぎの結果を得た。1)花コウ岩の風化は, まず石英〜長石の粒界が弱体化する。2)風化の影響は石英内に欠陥が生じるものと長石の変質が優勢なものとがあり, 前者は物理的な, 後者は化学的な風化による。3)単位体積重量, 吸水率は主に化学的風化の程度を表わし, 反発係数は物理的風化の程度を表わすのに適する。4)引張り強さは総合的風化の指標で, おもに粒子間の結合力に依存する。5)物理的風化により生じるマサ土は, 石英粒子が弱体化し, 細粒化していく。一方化学的な風化が優勢なマサ土は, 長石が変質して粘土化していく。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-09-15
著者
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