ラット角膜における神経成長因子による血管新生に対する6酸化4ヒ素の抑制作用(薬理学)

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本研究では,ラット角膜において6酸化4ヒ素(A_<s4>O_6)と3酸化2ヒ素(A_<s2>O_3)の血管管新生抑制副作用を比較した.ラット角膜マイクロポケットアッセイ法を用いて,すなわち神経成長因子(NGF)1ngを含むペレットを角膜に埋め込み,血管を新生させた.SDラットの眼30をランダムに10ずつ3グループ,すなわちコントロールグループ(無処置),3酸化2ヒ素グループ(50mg/kg,A_<s2>Q_3,経口投与,1日1回)および6酸化4ヒ素グループ(50mg/kg,A_<s4>O_6,経口投与,1日1回)に分けた.埋め込み後,新生血管の数,血管の長さ,血管新生を示した角膜周囲の割合(30度分割を1とする)を3日目から7日目まで顕微鏡を用いて調べた.血管新生の面積は,数式から計算した.コントロールとA_<s2>O_3グループでは新しい血管は3日目で最初に現れたが,A_<s4>O_6グループでは5日目で観察された.A_<s4>O_6グループの新生血管の数,長さおよび角膜周囲の割合および血管新生の面積は,コントロールとA_<s2>O_3グループのそれよりも5日目以降では有意に抑制された(P<0.05).コントロールとA_<s2>O_3グループではこれら全てのパラメーターにおいて有意差は認められなかった.これらの結果より,ラット角膜において,A_<s4>O_6はNGFによる血管新生に対して抑副作用があることが示された.
社団法人日本獣医学会の論文
2004-09-25

ラット角膜における神経成長因子による血管新生に対する6酸化4ヒ素の抑制作用(薬理学)

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