上顎総義歯の床下における気圧の動態に関する研究 : 第3報前庭部と後縁部での辺縁封鎖

概要

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筆者らは,上顎総義歯床下の気圧の動態およびそれと義歯構成条件との関係について,シミュレーション実1験を行っている.本研究は,臼歯部での咀咽力と前歯部での切断力ならびに辺縁封鎖の方法をシミ、ユレートした条件下で,前庭部と後縁部における辺縁封鎖の効果を検討したものである.その結果によれば,コルベン形態ならびにポストダムが辺縁封鎖の方法として有効であり,ポストダムとコルベン形態の両方を付与する方法はいずれか一方を付与する方法に比べ,義歯床下の気密性が長く保たれた.また,義歯床下に生じた陰圧は気密性が保たれる限り維持力として作用し,義歯の維持,安定に寄与するこどが示唆された.
日本補綴歯科学会の論文
1992-12-01