腹走神経索が切断されたワモンゴキブリ雌成虫の産卵状況
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概要
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ワモンゴキブリの産卵制御機構およびその制御情報の伝達経路を調べるため, 雌成虫の腹走神経索を第3胸節と第1腹節の間で切断した後, 産卵状況の変化を観察した。羽化後3日内に腹走神経索が切断された場合は, 雌成虫がほとんど産卵せず, 羽化後90日間の平均産卵数は2.3卵鞘/匹で, 対照の12.5%しかなかった。一方, 羽化後30日目に腹走神経索が切断された場合は, これまで正常に産卵した雌成虫が直ちに産卵を中止し, その後の60日間の平均産卵数は1.4卵鞘/匹だけであった。腹走神経索切断後に産下された卵鞘はすべて奇形卵鞘で, 卵鞘中に卵が入っていなかった。これらの結果から, ワモンゴキブリの産卵行動に係わる情報は腹走神経索を通じて伝達されることを示唆している。
- 2000-12-15
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