精巣または貯精嚢を摘出した雄ワモンゴキブリが配偶の産卵におよぼす影響
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概要
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ワモンゴキブリの交尾・射精と産卵との関係を調べるため, 羽化3日以内の雄成虫から精巣または貯精嚢を摘出した後, 雌成虫と配偶させ, 雌成虫の産卵状況および卵鞘の孵化率, 子孫の性別について調べた。精巣または貯精嚢摘出の雄成虫は生存期間が正常の雄成虫とほぼ同様で, 精巣または貯精嚢摘出の影響がみられなかった。精巣摘出の雄と配偶した雌は平均で41卵鞘を産下し, 90%以上が正常な卵鞘で, 正常の雄と配偶した雌のと同様であったが, 卵鞘の孵化率は3.4%しかなかった。これに対して, 貯精嚢を摘出した雄と配偶した雌は平均産下卵鞘数は11で, その80%は異常な卵鞘で, 孵化率が2.7%であった。精巣または貯精嚢を摘出した雄の子孫はすべて雌であった。これらの結果から, 精巣を摘出した雄は交尾および射精機能が残ったが, 精液に精子が含まれていなかった。貯精嚢を摘出した雄は交尾または射精機能を喪失した。また, 交尾による***結合の刺激か雌の生殖器官に入った精液に含まれた貯精嚢の分泌物が雌卵巣内での卵の発達と産出を促進することを示唆した。
- 1999-03-15
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