Radiosurgery時代の転移性脳腫瘍に対する外科治療の役割
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概要
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定位放射線外科の導入,普及に伴い,末期癌といわれている転移性脳腫瘤の治療戦略も大きく変遷してきた.現時点での転移性脳腫瘍に対する治療方針としては,1)単発もしくは多発病変(4個以内)で,病変の大きさが3cm未満の場合には定位放射線外科,2)5個以上の多発病変に対しては全脳照射,3)病変の大きさが3cm以上の単発病変であり,他臓器の病変の制御が良好な場合には手術摘出,としている.また手術摘出後の後療法として,全脳照射を追加する代わりに,摘出腔周辺に定位放射線外科としてガンマナイフを行い,また大きな嚢胞性病変では,定位的嚢胞内容吸引後にガンマナイフを行っている. このような考え方で治療を行うことにより,転移性脳腫瘍というあくまでも限られた生命予後の患者に対して,侵襲が少なく,より良好な頭蓋内転移巣の制御が得られると思われる.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2003-05-20
著者
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岩井 謙育
大阪市立総合医療センター 脳外科
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岩井 謙育
大阪市立総合医療センター脳神経外科
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岩井 謙育
大阪市立総合医療センター脳外科
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岩井 謙育
大阪市立医療センター脳神経外科
-
山中 一浩
Osaka City General Hospital
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山中 一浩
大阪市立総合医療センター脳神経外科
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岩井 謙育
大阪市立総合医療センター
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山中 一浩
大阪市立総合医療センター 脳神経外科
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Yamanaka Kazuhiro
Department Of Neurosurgery Osaka City General Hospital
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