前頭骨endodermal cystの1例
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概要
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症例は54歳,男性.数年前より頭痛を認め,当科へ紹介された.CT,MRIにて左前頭骨板間層に首座を有し,左前頭葉に進展する腫瘍が認められた.病変部はMRIT1強調画像で高信号,拡散強調画像で低信号を呈した.開頭術を施行し,被膜を含め腫瘍を全摘した.光顕所見で腫瘍被膜は多列線毛上皮で構成され,免疫染色にてGFAP, S-100が陰性で,pankeratinとcytokeratin7が陽性であり,endodermal cyst と診断した.endodermal cyst は嚢胞壁が気管支上皮や腸上皮類似の上皮細胞からなる良性の嚢胞で,頭蓋内での発生は稀である.さらにテント上でextraduralの発生はきわめて稀であり,胎生早期の胚盤形成期における発生異常の可能性が推察された.
- 2003-11-20
著者
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成瀬 桂史
国立高知病院 診療部臨床検査科
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成瀬 桂史
国立高知病院臨床研究部
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島田 健司
国立高知病院脳神経外科
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新野 清人
国立高知病院脳神経外科
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桑原 正行
もみのき病院高知ガンマナイフセンター脳神経外科
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新野 清人
国立高知病院
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新野 清人
国立病院機構高知病院脳神経外科
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桑原 正行
もみのき病院脳神経外科
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