大脳半球円蓋部に生じた結核性肉芽腫性髄膜炎の1例
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概要
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大脳半球円蓋部の髄膜に肉芽腫性変化をきたした結核性髄膜炎の1例を報告した.症例は68歳女性,意識障害と左不全片麻痩のために当院へ救急搬送された.MRIにて右大脳半球円蓋部の肉芽腫性髄膜炎が疑われたが,髄液検査をはじめとする各種補助検査では,非特異的な結果であった.髄膜をbiopsyすることにより診断が得られ,抗結核療法を施行し,良好な結果を得た.一般に結核性髄膜炎はbasal meningitisを呈することが特徴とされるが,それ以外の型もあり,本症例のごとく診断が困難な症例では積極的にbiopsyを考慮し,可及的早期に治療を開始することが重要である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1995-05-20