急速な腫瘍増大を観察したsubependymal giant cell astrocytomaの1例
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概要
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約5年間の経過観察中,急速に増大傾向を呈したsubependymal giant cell astrocytomaを合併した結節性硬化症の1例を経験した.その摘出腫瘍組織に対して,免疫組織学的検討を行ったところ,GFAP, S-100 protein, NSEにてそれぞれ陽性所見を認めたため,腫瘍細胞起源に関しては,さらなる検討を要するとともに,PCNAでは全体の約50%で陽性であったことから,良性腫瘍と考えられているsubependymal giant cell astrocytomaの細胞動態に関しても検討を要すると思われた.また,本症例はCTにて腫瘍増大を経時的に追跡し得た.5年前のCTにて左側脳室に認めた異常腫瘤陰影は,2年前より急速に増大し,その拡大率は以前のそれに比べておよそ20倍にもなっていることが算出された.このように,腫瘍の増殖形態に経時的な変化を認めることから,その治療方法も一様ではなく,その状況に応じた方法を選ばなくてはならないと考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 1994-07-20
著者
-
若林 俊彦
名古屋大学大学院医学系研究科脳神経病態制御学
-
吉田 純
名古屋大学
-
渡辺 一功
名古屋大学小児科
-
渡辺 一功
名古屋大学
-
杉田 虔一郎
名古屋大学医学部脳神経外科
-
若林 俊彦
名古屋大学 医学部 バイオ医療学 講座
-
加野 貴久
名古屋大学医学部脳神経外科
-
杉田 虔一郎
名古屋大学 医学部脳神経外科
-
杉田 虎一郎
名古屋大学脳神経外科
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