転移性脳腫瘍におけるradiosurgery直後の腫瘍周囲低血流領域の変化 : 3次元SPECTによる解析
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概要
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転移性脳腫瘍16例に対しradiosurgery前後で^<123>I-IMPを用いた脳SPECTを施行し, それぞれ3次元構築を行い, 治療による影響の判定を行った.使用機種は3検出器回転型SPECT装置PRISM3000で, ^<123>I-IMP222MBq静注後, 1scan 1分のcontinuous scanのうち, 16〜30分のデータをlow pass ramp filterにて画像処理した.このデータからApplication Visualization System(AVS)を用いて3次元構築を行い, 画像作成した.さらに各検査ごとに, 腫瘍側半球と正常側半球とに分けてのthreshold-voxelグラフの作成, また腫瘍周囲低血流領域の容積の算出を行った.検査はradiosurgery施行前, 照射後1日, 1週間, および1カ月まで施行した.3次元SPECT画像では腫瘍周囲低血流領域は欠損部の変化として視覚的に評価した.threshold-voxelグラフでは腫瘍側半球の低血流領域である40〜50%, 高血流領域であるthreshold 70〜95&でのvoxel数の変化にて評価した.腫瘍周囲低血流域の容積は腫瘍側半球と正常側半球とのvoxel数の差にて求め, 経時的に評価した.これらの結果, radiosurgery施行後1日で腫瘍周囲低血流領域は一過性に増大した後, 徐々に縮小することがとらえられた.転移性脳腫瘍症例に対し, radiosurgery施行後の腫瘍周囲低血流領域の変化を画像による視覚的評価のみでなく, threshold-voxelグラフおよび核種欠損部位容積の変化として数量的に評価することが可能であった.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2001-09-20
著者
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