正負の繰返し曲げを受くる鐵筋混凝土梁の實驗
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概要
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地震力の作用は構造部材に正負交替する曲げモーメントを加へる。然るに鐵筋混凝土梁に此の正負の曲げモーメントが交互に作用する場合について從來實驗的研究が缺けてゐる。此の殘されたる問題を解決する爲著者は一つの實驗を行つた。其の結果正荷重に依つて既に龜裂を生じてゐる梁に、負荷重を與へれば一般に龜裂荷重を減少す。減少程度は、既存の龜裂の深さに關し、淺くして負荷重の時の梁の應張側に及ばぬものは別に影響を與へぬ。又破壊荷重は、鐵筋の應力が降伏點に到達して誘發される場合には、一方的彎げの場合と同様である。其他の破壊をなす時は此の報告の實驗の範圍外であり此處に結論を下し得ぬ。鐵筋混凝土梁の振動性を研究する一助として、梁の縁邊に於ける歪度の觀測を試みた。又正負の範圍に胯る曲げモーメントと曲率半徑の關係を追究して、h(1/p+1/p')(h は梁の丈、p, p' は曲率半徑)が正負曲げモーメントの絶對値の和に比例する。
- 1934-01-05
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