自動車路用緩和曲線としての "Spirale" 二種に就て
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概要
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著者はさきに等速轉向操轉(ハンドルの)によりて畫き出さるゝ自動車の曲線について「圖法を利用せる近似解法」を敍述し來つたものであるが、比處に述ぶるA型 Spirale は其の本解法と目さるべきもので、轉向角度ωを孤の長さ s に正比例して成長させる事に着眼して式を構成して居る。 i) A型 Spirale: ω/s=C …………………………………………………………………‥(a) 上記該 Spirale は先づ Traktrix と考へ得るのであるが通常のそれの如く自動車の前輪軸中心點の書く曲線を基本曲線に見立てゝ求めて行つて居ない。それは基本線を與ふ事が意味をなさない爲である。其の意味で Traktrix と見立てる事が當を缺くおそれもある。次に等速轉向操轉が嚴密な意味に於て果して遂行し得るやに懸念し、該等速轉向に融通性を保たしめ單に Spirale としての全長 S を任意に限定する場合に書きださるゝ曲線を考へ、これを同じくさきに述べた Klothoide にならつて式の構成を試みて居る。ii) B型 Spirale: (γ+(s・C)/S^2)s=C ………………………………………………………(b) 著者は以上の二種を愚考し自動車を對照とする無軌道路の緩和曲線に資せんと志すものである。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1933-12-05
著者
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