日本の大学発ベンチャーの産業別・地域別・起業者別特性
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概要
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日本の大学発ベンチャーも年間100社以上が誕生するようになり, 多様な展開がなされている。その戦略や課題は産業, 地域, 起業者などにより大きく異なる。本稿では, 2001年度に文部科学省事業として網羅的に実施した大学発ベンチャー調査のデータをもとに, 産業別・地域別・起業者別に分類してその多様性の状況を明らかにした上で, そうした類型別の特性を明らかにしている。大学発ベンチャーは産業別には, 製造業が60.6%と最も多く, 次いでソフトウェア業31.2%, 専門サービス業等7.3%となっている。製造業では「技術の実用化」を目指した起業が多く, ソフトウェア業では「ビジネスアイデアの商業化」を, 専門サービス業等では「社会的貢献」を目指した起業が多い。地域別には, 関東, 近畿が31.2%, 30.3%と最も多く, 中部と九州・沖縄が11.0%と続いている。北海道・東北と九州・沖縄では他の地域に比べ創立者の自己資金割合が高く, 株式公開志向が強い。起業者別には, 大学関係者が起業に直接関与している場合の起業者別割合は, 教官72.6%, 学生21.9%, 研究者・技術系職員5.5%である。教官による企業の場合は製造業が多く, 学生による企業の場合はソフトウェア業が多い。
- 研究・技術計画学会の論文
- 2005-03-31
著者
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