RDにおける組織的対話の構造と業績に及ぼす影響
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概要
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RDの成果を業績に反映させるためには、RD戦略と全社的戦略のリンクが必要になってくる。効率的なRDを行うには、どのように他部門と関わっていけばよいのだろうか?これまでRD部門とのコミュニケーションについては、異なった機能を持つ部門、特に営業/マーケティング部門との対話に関する研究が盛んであった。しかし、企業のコア能力とも言える差別化された技術を実現するには、異なった技術部門間の対話が重要な役割を果たすはずである。この対話が発生すれば、そこには見落とされがちだがコンフリクトが存在すると考えられる。そこど企業のRD部門は、2種類の組織的対話-機能間対話と技術間対話-を行うと考えて、研究を進める。対話が促進する技術統合力と機能統合力は、企業の業績に大きな影響を与えるという仮説に基づき、上記製造業へのアンケート調査を行い、対話の要素や構造の検証を試みた結果、以下の現状が明らかになった。1. 機能統合力は業績に直接生の貢献をする2. 技術統合力は単独では業績に負の貢献をする3. 技術統合力も、その対話パスを変化させ、機能統合力との組み合わせることにより、正の貢献が可能になるまた、企業は戦力パワーアップを行わなくとも、対話パス-既存戦力-の組み替えによって業績を向上させうることを指摘し、対話構造の進化など、さらなる課題を提出する。
- 研究・技術計画学会の論文
- 1996-09-01
著者
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