自己反映並列オブジェクト指向言語ABCL/R2の設計と実現 (<特集>自己反映計算(リフレクション))
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概要
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並行オブジェクトの間で共有される計算資源の概念をとり入れた自己反映計算モデルであるHybrid Group Architectureと,その記述言語ABCL/R2を提案した.ABCL/R2では,オブジェクト単位の自己反映計算と,オブジェクトグループ単位での自己反映計算の両方が可能なため,スケジューリングのような,並列・分散システムにおける共有計算資源に関する制御を,本来の計算から隠蔽された形をとりつつ,言語の枠内から柔軟に記述できる.また,自己反映システムの効率的な処理系は,作成が困難とされていたが,部分コンパイル・段階的なメタレベル生成・軽量オブジェクトなどの技法による効率的な処理系の作成方法を示した.実際に共有記憶型並列計算機上に作成したABCL/R2処理系では,自己反映計算を行うことによる速度低下を,行わない場合の10倍以下に抑えられ,非自己反映計算の実行速度は,非自己反映処理系とほぼ同等であるというベンチマーク結果を得た.
- 日本ソフトウェア科学会の論文
- 1994-05-16
著者
-
松岡 聡
東京大学理学部情報科学科:(現)東京大学工学部計数工学科
-
増原 英彦
東京大学大学院総合文化研究科
-
増原 英彦
東京大学理学部情報科学科
-
渡部 卓雄
東京大学理学部情報科学科
-
渡部 卓雄
東京大学理学部情報科学科:(現)北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科
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