コンクリーションおよび関連物中にみられる薄層組織の成因 (I) : 総論, 研究動向
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概要
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(1)薄層組織は学際的な研究対象であって,根本問題を抱えている.それは周期性発現の究極の起原と原始状態はなにか?,ということである.この点に焦点を合わせて,研究史の足跡を迫ると,コンクリージョンおよび関連物の薄層組織の問題に関心事が多いので解説した.(2)順序として,薄層組織全般の問題の要点を総論として述べた.(3)コンクリージョンおよび関連物の薄層組織研究史の要点を紹介した.(a)外因として,環境リズムを遠因とする成長線が,生体石灰化組織の中で理解され,内因として,リーゼガング環が知られたが,ともに主流の考えにならず,意見が交錯した.(b)古くから,コアセルベート,ゲル,「エマルゾイド」の,球粒析出→連結→一部合体→完全合一→結晶化のイメージが描かれていた.その後も,「コロイド」という言葉を交えた意見が交錯し,多くの未解決の問題を今日に残しているという実情が示された.以上は本篇の要旨である.この「コロイド観」の背景と裏づけについての筆者の視点を後篇で述べる予定である.
- 1996-09-13
著者
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