サトウキビの登熟に及ぼすサイクロヘキサンジオン系化合物の影響について : グリフォセートと比較して
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概要
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植物矮化剤サイクロヘキサンジオン(Cyclohexandion)系化合物KUH833(クミアイ化学)のサトウキビの生育および登熟に及ぼす影響を生長調節剤グリフォセート(Glyphosate)のそれと比較検討した.KUH833はグリフォセートと同様茎頂及び節間分裂組織の細胞分裂並びに伸長を抑制する作用があり, サトウキビの生長を抑制したが, クロロフィルを減少させる作用は認められなかった.その結果, KUH833処理により蔗茎中のブリックスを高める効果が認められた.しかし, その効果はグリフォセートに比べ低かった.その原因として1茎当たりグリフォセート4mg処理の生長抑制期間が6週間続くのに比べ, KUH833の2mgおよび5mg処理ではそれぞれ2〜3週間と短く, その後に再生長があるためと考えられた.本実験のような高温多湿条件下ではサトウキビの登熟を促進するには, 少なくとも6週間を要するものと推定され, 生育抑制期間を延ばすためにKUH833の処理濃度について再検討する必要を認めた.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1990-11-25
著者
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