ワックス処理及びプラスチックフィルム包装による北部タイ高地産ナシ果実の貯蔵性向上
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概要
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アジア系ナシ'Pien Pu'果実に蔗糖エステル1.2%を含む果実用ワックス処理と, ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム及びポリエチレン(PE)フィルムで密封包装とを行い, 室温下(28-33℃, 81-85%RH)と貯水屋根式自然低温庫内(17℃, 90-95%RH)におけるその貯蔵性の保持効果を検討した.室温下では貯蔵5週間の果重減はPE包装で2-5%と無処理の1/4〜1/5に, PVC包装で早期収穫果(開花後123日収穫)は1/2に, 晩期収穫果(同134日)は1/3に抑制した.ちなみに無処理果の果重減は5〜15%で, 貯蔵中の品質保持は不良であった.17℃下では無処理果もよい状態を保ったため, 包装による品質保持効果は顕著でないが, それでも果実硬度の保持効果はワックス処理により6週間以上あり, フィルム包装の3〜4週間よりまさった.一方, 果皮のクロロフィルと緑色の保持はワックス処理がまさったものの斑状の果皮を呈する欠点があり, ワックス処理果をPVC包装した場合に果皮の緑色の保持には一層効果があった.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1990-03-01
著者
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