ステビア(Stevia rebaudiana BERTONI)のレバウディオサイドA高含量三倍体の育成
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概要
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ステビア(Stevia rebaudiana BERTONI)の四倍体植物3系統と二倍体植物7系統の交配から8系統42個体の植物を育成した.これら植物の根端細胞の観察およびフローサイトメトリーの結果から, 育成した植物体はすべて染色体数2n=33の三倍体植物であった.これら三倍体では, 葉, 花, 気孔孔辺細胞などの植物体各器官および細胞の大型化が見られた.また, 葉形によって披針形と広披針形の二つの型に分類された.薄層クロマトグラフィーおよび高速液体クロマトグラフィーによって甘味配糖体成分を分析した結果, レバウディオサイドA(RA)高含量の四倍体(SMX1W)と二倍体7系統の交配から得られたT-1,T-2,T-3,T-4,T-5,T-6およびT-7はRA/(ステビオサイド(STV)+RA)値(RA比)が0.63以上のRA高含量三倍体であった.一方, STV高含量四倍体(KSW)とRA高含量二倍体(SMX6)の交配から得られた三倍体T-8はSTV高含量(RA比=0.23)であった.また, RA含量およびSTV含量は葉形と密接に関連があり, 披針形はRA高含量系統, 広披針形はSTV高含量系統に分類された。育成した三倍体の甘味配糖体全含量とRA比の季節的変化を調査した結果, 全含量は生育とともに上昇し, 8月にピークを迎えたが, RA比は生育期間を通して一定値を示していた.ステビアで三倍体植物を育成したのは, 本研究が初めてである.
- 2001-12-01
著者
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畠 修一
タマ生化学株式会社研開技術部
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四方 恒生
シグマ研究所
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藤田 智
恵泉女学園園芸短期大学園芸生活学科
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藤田 智
恵泉女学園園芸短期大学園芸生活学科野菜園芸学
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藤田 智
恵泉女学園園芸短大
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畠 修一
タマ生化学
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