数種の植物成分の生合成におけるシトクロムP450酸化酵素の反応と機能
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概要
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シトクロムP450モノオキシゲナーゼは動植物から微生物に至るまで広く生物界に分布していることが知られている. 動物において薬物やステロイドホルモンの代謝にP450が関与することが示されたことより, まず個体及び無細胞系レベルでそれらの機能が, 続いてP450の酵素化学的性質が分子レベルで解析され, 1980年代後半遺伝子工学技術の発展に伴いDNAレベルでの研究が急速に進み, 多くのデータが蓄積され, P450がスーパーファミリーを形成していることが明らかになった. その後, あまり研究対象とされなかった微生物や植物のP450の研究が徐々に増加していった. 植物が生産する2次代謝産物は20万種を超すと言われており, それらの生合成における酸化反応には, 多くのシトクロムP450モノオキシゲナーゼが関わっていると推定されている. P450モノオキシゲナーゼはヘム酵素であるシトクロムP450を末端とする複合酵素系であることと植物における発現量が低いことから, 植物P450蛋白質の酵素研究は少なく, 現在でも研究された植物種は限られている.
- 公益社団法人日本薬学会の論文
- 2005-01-01
著者
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