ウナギの健康に対する配合飼料中のα-でんぷんの影響
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概要
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配合飼料中のα-でんぷん割合を0%から34.8%の間で5区に分けウナギを飼育し,ウナギの健康に対する飼料中のα-でんぷん割合の影響を検討し次の結果を得た。1)配合飼料中のα-でんぷんの割合を多くするほど罹病率,病死率が高くなった。2)配合飼料中のα-でんぷんの割合を多くするほど肝臓重量割合が大になりまた肝臓のグリコーゲン含量が増加した。3)配合飼料中のα-でんぷんの割合を多くするほど筋肉のトコフ***ール含量は増加したが肝臓では逆に減少した。ことにα-でんぷん給与量の多い4区および5区では肝臓のトコ***ール含量は低値を示した。4)配合飼料中のα-でんぷんの割合を多くするほど筋肉の脂質含量は増加し,脂質の脂肪酸組成割合のうちC18:2およびC18:4の割合が減少した。以上のように配合飼料中のα-でんぷんの割合が過大になるとウナギの体質が劣化し健康に悪影響を与え罹病魚,病死魚が多くなることから配合飼料中のでんぷん割合は過大にしない方がよいと思う。なお本実験は静岡県魚病対策研究の1部として行なったものである。本研究を行うにあたり御指導を賜わりました本学東秀雄教授に深謝します。
- 駒沢女子大学の論文
- 1975-12-10
著者
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