球共鳴法を用いた気相域の音速測定および音速実測値を用いた熱物性値の推算 : Arの音速測定と音速実測値の再検討(音波物性・超音波計測技術)

概要

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球共鳴法を用いて気体の音速を計測することから、HFC系冷媒の理想気体状態における比熱を決定し、理論的に導いた結果の誤りを修正して、理論結果と本実験結果が±0.1%で一致することを示し、また、最近では、第3ビリアル係数が気体の熱力学性質の決定に重要な働きをしていることを指摘するなど信頼性の高い流体物性値情報を音速計測から決定する研究を進めてきた。今回は音速計測そのものを再検討したのでその研究成果について報告している。音速計測ではひとつの状態点で異なる共鳴モードから音速を複数点決定可能であるが、本研究で採用した4つの異なるモードの音速値に100ppm程度の系統偏差が存在することが分かっている。本研究では、この原因を調べ、補正の可能性を検討するためにArの音速を再度計測し、その実測値を基に新たな修正項目を追加し、これまでに計測したHFC系冷媒の音速実測値の再検討を行った。また、最新研究成果として混合物の音速実測値を用いて混合ビリアル係数を決定したので、その結果についても簡単に報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-10-13