移動体衛星通信におけるシングルホップ接続用衛星搭載中継器

概要

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移動体衛星衛星において、移動局間のシングルホップ接続を実現する衛星搭載中継器構成について、多元接続方式および制御方式を考慮した4つの構成を提案し、その特性を明らかにした。多元接続方式に着目すると、SCPC(FDMA)方式では、狭帯域のフィルタバンクが必須であり、そのため同時接続チャネル数が増えると回路規模が増えてしまう。MF-TDMA方式では、フィルタバンクの回路規模を相対的に小さくすることが可能である。また、制御方式に着目すると、インバンド制御では衛星上での再生中継器が必須であり、アウトバンド制御では非再生中継器での実現が可能である。そこでこれらの組み合わせから4構成を提案した。この4構成のうちSCPC方式の再生中継器では、現行の国内移動体通信システムとの整合性に優れており、現行端末を変更することなくシングルホップ接続が可能である。また、MF-TDMA方式の非再生中継器では、現行システム・端末の変更を伴うが中継器構成が単純であり、消費電力も低く抑えることが可能であり、1衛星で利用できるチャネル数を増加させることが可能である。
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-07-19