534. 当施設における『新血管撮影システム』について(応用撮影-6 血管撮影・関連技術)

概要

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(1).超迅速現像処理システムにより、その処理時間を従来のシステムと比べ大幅に短縮することが可能となった。これにより、作業効率のみならず、血管撮影部門で特に強く要求される『緊急・大処理性』に対しても、これまで以上に『即応』が可能となった。しかも、超迅速処理システムの採用による画質の低下は認められなかった。(2).血管撮影でのX線管装置は、高負荷で短時間繰り返し撮影が可能, 極力小焦点で低電圧・大電流撮影が可能であることが必須とされるが、これらは互いに相反する関係にあるため、実情は、X線管出力を勘案しつつ最小の焦点サイズを選択せざるをえない。今回われわれが臨床に使用したX線管装置(東芝E7233X)は、新技術の応用により、通常の使用下で、その出力を低下させることなく焦点サイズの縮小化(1.2mm→1.0mm)が実現され、これにより、直接連続撮影時の高周波数領域での画質が明らかに向上した。(3).以上より、今回われわれが臨床使用を行なった新血管撮影システムは、『作業効率と画質の向上』という所期の目的を十分に達成しており、臨床上有用との結論を得た。
社団法人日本放射線技術学会の論文
1991-08-01