溶融状態の物性測定(<特集I>溶接技術の高度化による高効率・高信頼性溶接技術の開発)

概要

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アーク溶接をはじめとする溶融溶接において溶融池の形状は溶接部の特性に大きく影響する.したがって,溶融池形状の予測・制御は健全な溶接部を得るために必要不可欠である.溶融池の形状は溶接金属の表面張力,熱伝導率,粘性,密度等の物性値に依存しており,溶融池形状の予測・制御のためにはこれら物性値を精密に測定する必要がある.溶融金属の物性値測定は高温での測定であるのみならず,物性値によっては微量の不純物の影響が大きいために正確な測定は非常に困難であり,報告されている値に大きな相違がみられる.また,シミュレーションに必要な物性値は理想的な条件で測定された真の値ではなく,溶接環境における値である.したがって,本プロジェクトではアーク溶接時に必要な物性値の一部についてはプラズマの影響を受けることが予想されるため,プラズマ環境下での物性測定も視野に入れる必要がある.本研究ではNEDOプロジェクト"溶接技術の高度化による高効率・高信頼性溶接技術の開発"において必要とされる溶融金属の表面張力,密度,熱伝導率,粘性の測定を行った.ここでは通常の測定方法ではなく,本プロジェクトで特徴的な溶融金属の表面張力および熱伝導率の測定方法およびその結果について概説する.
社団法人溶接学会の論文
2003-09-05

溶融状態の物性測定(<特集I>溶接技術の高度化による高効率・高信頼性溶接技術の開発)

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