スナハキバチネジレバネに関する生態的知見の補遺
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概要
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スナハキバチネジレバネの生態的知見の補遺として, 寄生率と突出部位について述べた.1) 寄主のスナハキバチには, 常時前・現の2世代が混在した.ネジレバネが寄生した個体は延命化が認められた.寄生率を現世代を対象として求めると, 約30%であった.2) 性比はオスに傾斜していた.オス比を現世代を対象として求めると0.67であった.3) 突出部位は, ネジレバネの体のサイズと寄主腹部内の空間の大きさとの関係で決定される.4) 突出部位には規則性がある.単寄生した個体は, 雌雄とも寄主の腹部背板間4-5からメスでは頭胸部を, オスは頭蓋を突出させた.一方, 多寄生するとメスでは腹部の主に基部側に, オスでは先端側にもそれぞれ突出する傾向があった.4-5は生殖上最適な突出部位であると推測された.メスでは, 体のサイズと突出部位との間に関連性が認められた.
- 日本昆虫学会の論文
- 1999-09-25
著者
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