表面処理した軟磁性金属粒子を分散させた電波吸収体
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概要
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現在、4 GHz以上の周波数領域では、厚さ2mm程度の薄型吸収体が実用化されており、この材料系はカルボニル鉄粒子を有機高分子中に分散させた複合体である。ところがこの系を、利用の盛んな準マイクロ波帯(1〜3GHz)やそれ以下の周波数帯へ適用するには、材料の複素透磁率値や複素誘電率値をさらに大きくする必要がある。これには粒子充填量を大きくする方法があるが、金属粒子を高充填すると、通常、粒子間の接触によりマクロな導電性が発現、これが複素誘電率の虚数部を必要以上に大きくし、吸収体の整合条件を満足しない。本研究ではカップリング剤の分子を表面に被覆したカルボニル鉄粒子を、有機高分子中へ高密度に均一分散した材料系を提案する。金属粒子をカップリング剤分子で被覆することで、粒子と有機高分子との親和力を増大させ、粒子充填量の増大、すなわち複素透磁率値、複素誘電率値の向上を図れる。また同時に粒子が電気的に絶縁性の分子で覆われ、さらにこの粒子が有機高分子中に均一に分散しているため、導電性は通常の系よりも低く、吸収の整合条件を準マイクロ波帯に見い出せると考える。
- 1997-08-13
著者
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