複雑な室内構造を考慮したミリ波帯屋内マルチパス伝搬のシミュレーション

概要

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はじめに近年,屋内や構内規模での情報機器間の高遠大容量情報伝送のための無線通信システムヘの期待が高まるなかで,100Mbpsクラスの伝送速度の実現の可能性のある60GHz帯のミリ波を用いた構内通信システムヘの期待が高まりつつある.このような屋内閉空間における高速無線通信においては,壁面,床,天井や,什器等の室内の構造物からの反射によるマルチパスや遮蔽に起因する高速伝送品質の劣化が大きな問題となる.屋内無線システムにおいては,一つの部屋の中など,場所が特定される場合が多く,室内の構造や什器の配量などが既知であることが多いため,一般的・統計的な伝搬特性ではなく,場所を特定したsite specificな伝搬特性の推定が有効と考えられる.我々は,60GHz 帯における室内マルチパス伝搬特性のsite specificな推定を行なうツールとして,複雑な室内構造と偏波を考慮した三次元的レイトレーシングによる室内マルチパス伝伝搬シミュレータを開発した.本発表では,60GHz帯におけるレイトレーシング法の有効性を実験との比較により明らかにするとともに,ミリ波帯においてレイトレーシング法を適用する際に,室内の複雑な構造や壁面の内ぶ構造を考慮することが必要であることを明らかにする.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-09-26

複雑な室内構造を考慮したミリ波帯屋内マルチパス伝搬のシミュレーション

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