クリティカルパス用の一つの機能的な検出法
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概要
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クリティカルパスを検出することは、コンピュータの処理性能の向上や、回路の低消費電力化などを行う上で、非常に重要なことである。しかし、クリティカルパスの検出は非常に困難であり、多くの問題をかかえている。論理回路には、回路の入力の値変化を出力の値変化として伝搬しない偽パスがあり、クリティカルパスを検出する際、回路の論理機能を十分に考慮しないと、この偽パスをクリティカルパスとして検出してしまう可能性がある。これを防ぐために、全てのパスについて活性化経路となり得るか否かを調べれば、正確にクリティカルパスの検出が可能だが、信号線の数に比例する解析時間が指数的に増大してしまう。この解析時間は、規模の小さな回路では、それほど問題にならないが、近年の大規模な回路の場合は、大きな問題となる。本稿では、クリティカルパスを検出するときの問題点は、計算時間の短縮(計算量)と、検出法の信頼性(正確さ)の二点に重点を置いて、正確に回路内のクリティカルパスを発見できるの一つの検出方法について述べる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-09-18