超高速共鳴トンネル多値回路 : 量子効果デバイスの新しい可能性
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概要
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2重トンネル障壁構造からなる共鳴トンネルダイオード(RTD)では, 量子効果デバイス特有の微分負性抵抗特性が室温で得られる. また, トンネル電流密度が高く, ダイオード容量も小さいため, ピコ秒オーダの超高速スイッチ動作が可能である. 我々は, このような特性を活用した新しい機能回路の実現を目指して, 多値論理の基本演算が可能な超高速RTD多値回路の開発を進めてきた. 本論文では, RTD多値回路の動作原理, 3値及び4値反転量子化回路の10GHz動作実験結果, 及び, この量子化回路を比較器に利用した超高速並列比較型A-D変換器の構成と性能評価結果について述べる. これらの結果は, 超高速RTD多値回路が可能性探索の段階から1歩進んで, 実用システムへの導入を視野に入れた本格的な研究開発フェーズに入りつつあることを示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-08-25
著者
-
和保 孝夫
Nttフォトニクス研究所:(現)上智大学理工学部電気・電子工学科
-
伊藤 敏洋
Ntt フォトニクス研
-
伊藤 敏洋
NTTフォトニクス研究所
-
伊藤 敏洋
日本電信電話株式会社nttフォトニクス研究所
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