日本語と英語の言語相対性仮説 : 物体と物質のカテゴリー対個別言語のカテゴリー
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概要
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日本語では数量を表現するのに名詞のカテゴリーに関わらず助数詞を用いるが、英語では物体を表わす名詞と物質名詞では必要な文法表現が異なる。Lucyは日本語と類似した助数詞のシステムをもつYucatec Mayaの話者と英語の話者とを比較し言語間の数量表現の違いはこれらの言語の話者が物をどのように分類するかに影響を及ぼすと主張した。本研究では日本語と英語の比較実験を行い、日本人とアメリカ人では物を分類する際に、Lucyの主張をするような違いは見られないことを示す。Lucyの観察した違いはアメリカ人とYucatec Mayaの話者の教育や文化の違いによるものではないかと推測される。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-05-22
著者
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