言語理解過程への心理実験手法からのアプローチ
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概要
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人の文理解過程を心理言語学の側面から研究する際には,人がうまく出来ないことを分析することが有効である.本稿では人が特に理解しにくい文の中でガーデンパスと呼ばれる文について検討する.これまで英語ではどの様な文がガーデンパスになるかが広く研究されてきたが,最近は日本語でもガーデンパス文の研究がすすめられている.今回のTutorialではこの2言語におけるガーデンパス文の研究を例にとり,心理実験的手法を用いた言語理解過程の研究を紹介する.特に,視覚提示すればガーデンパスになる文がプロソディーをともなった聴覚提示ではガーデンパス効果が避けられるという現象を利用して,言語理解過程におけるプロソディーの役割についての研究を紹介する予定である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-07-07
著者
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