手話画像知的通信のための手振り記述と単語辞書の構成法

概要

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意味情報を用いて手話画像の知的伝送を行う場合,受信側で受け取った意味情報を,上肢の運動パラメータに変換して,手話のアニメーション画像を合成する方法が考えられる.このため,意味情報に対応する上肢の動きを記述する単語辞書を構築する必要がある.しかし,人間の上肢は多自由度構造を有しており,関節の変化に関する運動パラメータで上肢の姿勢をうまく制御しながら手話に対応させ,上肢の姿勢や運動を組み合わせた複雑な動作を表現することには難点がある.本論文では,手話で使われる手の形を一つの表で記述し,上肢の動きを関節角モデルに基づく手振りの運動特徴で記述・作画する方法を提案する.更に意味情報により手話のアニメーション画像を生成するために,「代表形」と「実現形」の二つの種類の単語辞書を構成する方式を提案している.ここで「代表形」辞書は手話単語の基本的な動作を記述し,一方「実現形」辞書は動作の反復やスピード等の制御パラメータを記述しており,手話単語は代表形に実現形を付加して表現する.この方法では手話単語の記述を簡単化したため,上肢の姿勢制御が容易になり,動作の反復や強調等も表現可能となった.本論文では提案した手法に基づいて,手話の手振りを記述する単語辞書を構築し,更に日本語の入力文を手話のアニメーション画像に変換するシステムについて具体的に述べる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-09-25

手話画像知的通信のための手振り記述と単語辞書の構成法

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