主要構造を核にして部品割り当てを最適化する高位合成
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概要
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高位合成の主要な問題として探索すべき設計空間が膨大で最適化に多大の時間を要することがあげられる.その解決策として, まず, 動作記述と共に回路の大局的な主要データパス構造を初期解として与える.この初期解から不要回路の削除や部品の追加を自動的に行い最適化を行う.初期解から有限個の部分回路候補を生成・選択することで組合せ爆発を回避することができる.そのやり方として, 評価値優先選択のヒューリスティックな方法で解いている.初期回路内での合成候補の探索は部品および結線に与えた評価値で制御している.実験結果から, 局所解は合成候補が少ない早い段階で選ばれる.これまでの初期解を与えないで得られる従来の最適解は実用規模で複雑な回路では結線に偏りが生じて問題が多かった.この従来手法に対して初期解を与えた場合, 合成回路の結線の偏りが解消されて, 内部結線数で30%, 平均ファンアウト数で46%, 最大のファンアウト数で42%の改善が得られた.また部分回路を使用する度に評価値を逐次追加する方法も結線偏りはあるものの最小結線数を実現する効果を示した.この逐次追加手法と初期回路との関係を調べた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-08-25
著者
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繁田 良則
(株)東芝マイクロエレクトロニクス技術研究所システムlsi技術研究所
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増田 篤司
(株)東芝マイクロエレクトロニクス技術研究所システムlsi技術研究所
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関根 優年
(株)東芝 研究開発センター
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関根 優年
(株)東芝研究開発センター先端半導体デバイス研究所
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今井 浩史
(株)東芝マイクロエレクトロニクス技術研究所システムLSI技術研究所
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