ニューラルネットワークを応用した論理最適化システム
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概要
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半導体技術の進歩による集積回路の大規模化に伴い、設計の上流工程からの一環したCADツールの重要性はますます増大している。論理合成システムはこの中でも主なツールの一つであり、我々はこれまでに論理合成システムの開発、実用化を進めてきた。このシステムでは、ルールベースに基づいた局所変換による論理最適化手法を採用しており、ルールの適用順序の決定や、複数のルールが適用できる場合のルールの選択はメタルールにより行なっている。しかし、ルールの数が増加するに従い、人手でメタルールを作成することは非常に手間がかかる作業となり、問題点の一つとなっている。さらに、複数の適用可能なルールから一つのルールを選ぶ場合、どのルールを選べば最も効果があるかは回路の状況によっても異なるので、そのときの回路の状況から最も効果的であるルールを自動的に選択するような機能も要求されている。このような状況から我々は、自動的にルールの選択を制御する手法の一つとして、ニューラルネットの学習機能を利用して回路の状況からルールを選択するシステムを開発した。本稿では、このニューラルネットワークを応用した論理最適化システムについて述べる。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-03-01